ヴァレ君悲哀篇(50巻〜57巻)
| お次は何とまた、人生最大の転機というべきか、ヴァレ君悲哀篇ということで、50巻から57巻の間のヴァレ君の名(迷)台詞を記します。 折角物事が順調(?)に進んでいたのに……ここからは読んでいて辛くなるような台詞がてんこもりです。覚悟してお読み下さい。 それと、多分に漏れがあると思いますので、「こんな名台詞がある」だの「ここが違う」だのというご意見がありましたら、ボードなりメールでなり申し出て下さい。(^^) |
「あなたは、本当に人間ですか。アルド・ナリス」 「本当に本当の人の子なのですか。人の心、血の通ったからだはお持ちなのですか。クリスタル公アルド・ナリス」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第一話「闇に住む者」より |
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「私が間違っていました。――死んだ悪魔は始末が悪いけれども、生きている悪魔よりはまだましです。……この悪魔、美しい悪魔をこのまま中原に放っておいたらいったいどれほどの悲劇、どれほどの悲惨を中原に、愛するパロによびさますことだろう。私は今日はじめて本当に骨の髄まであなたが怖いと思った」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第一話「闇に住む者」より |
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「いくら私がなすすべもなく悪魔に魂を売ったといっても――私までも悪魔にさせることはいかなあなたといえどもお出来にはなりません。もしリーナスさまを……とおっしゃるなら、今度は全然違う決断によって、さっきしそこねたことを今度はしそこねませんよ。それともそれが本当のお望みなのですか」 「私はリーナスさまを魂にいわば刻印されているんです。お守りし、見守ってゆくように、と。生まれながらに」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第一話「闇に住む者」より |
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「あなたはたぶん――あなたはたぶん生まれ落ちたことそれ自体が間違っていたのだ。あなたはこれだけのすべてに――美貌から才能から知性から運命からすべてにほかの人々の垂涎の的となるほどに恵まれながら、どんな下らぬつまらない市井の人間でも持っているもっともありふれた何かを欠いておいでになる。」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第一話「闇に住む者」より |
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(ああ――なぜ……なぜさっきこの手を途中でとめてしまったのだろう) (あのときしそんじたことをいつかやりおおせるときはくるのだろうかと夜中に目をさますたびに俺は思うのだろうか) |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第二話「嵐のはじまり」より |
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(俺は、いったいこの大弾圧の決着をあの人がどうつけるかを死ぬほど知りたがっている……このおそろしい展開をあの人がいったいどう利用し、そしてどのような……常識的に考えればまさにあの人の手足を縛り、あの人の味方を弾圧してあの人からすべてをとりあげようとするこの陰謀を当人がみずからたくらんでみせたということに異常な興味を感じてしまっている。この決着はどうつけるのだ、アルド・ナリス――俺の中の何かがそう叫び立てている。これをもし、あの人がさらにそのうしろになんらかの悪魔的などんでん返しをでもひそめて利用してのけたとしたら、俺は……俺はあるいは感嘆のあまりあの人の犯したこんな悪魔の罪をさえゆるしてしまうかもしれない) |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第二話「嵐のはじまり」より |
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「私はあなたと組んだつもりはないし――そこまで落ちたくない」 「あなたに見入られてしまっている、蛇の前のカエルのようなものかもしれませんが――いつか必ずあなたのこの呪縛から自由になってみせる。そのとき私の最初にすることはあなたを――」 「この地上から永遠に抹殺すること、だろう? いいとも」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第四話「大弾圧」より |
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「アル・ディーンさまのことは?」 |
| 本伝第五十巻「闇の微笑」第四話「大弾圧」より |
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(そんなあなただから私は好きになったのですよ! そんな自由で激しい熱情的な魂だからこそ、パロには珍しい直寉で炎のようなあなただからこそ、私はこんなにもあなたを好きになったのですよ――) |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第一話「暗夜」より |
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「――いつもあなたはそうです。決してひとの忠告になど、耳をおかしにならない。――今度は思い知られたことでしょう、などとは申しません。思い知ったのは私です。……あまりにも深く」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第二話「毒蛇」より |
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「――ふつうの人間なら決して、そんなふうにして自分のいのちを賭けて遊んだり、自分の健康を犠牲にするかもしれぬ危険、あるいはそんなおそろしい苦痛を味わう危険に身をさらす気にはなれないはずだ、というのが、ふつうの人間の考えだからだ……だが、あなたは――あなたはつねにどこかに自殺願望をはらんでおいでになる。これでもし死ぬのならそれでよし――生きているのなら、まだ自分は死ぬわけにはゆかぬ運命なのか、と――いつもいつもそうやって必要以上の危険に身をさらすことでしか、生きている、よいう実感をもつことのできぬ人のように、私には感じられる」 「なぜあなたはそうなんです。――なぜこのように皆に愛され、崇拝され、慕われ――誤解とはいえまるでひとに愛と生きる力をひろめる太陽神のように思われていながら、何ひとつ生きる喜びも実感も感じる事がお出来にならないのです。クリスタル大公アルド・ナリス」 「いつもあなたはおからだが傷ついていたり、病気でふせっていらっしゃるときのほうが倍もお元気そうにみえますよ、まるで精神の健康が肉体の健康には敵となり、肉体の病は精神の健康のための最大の薬だとでもいうかのように」 「無事これ名馬、というのが少しでも真実であるとすれば、あなたはこのように怪我や病がたえない、というだけでもすでに英雄にも――名君にもおなりになる資格がない」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第二話「毒蛇」より |
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「そう、いま、このやすらかに眠っているあなたのかたちのよい口と鼻に、水でぬらしたうす紙をそっとはりつけさえすることができれば、私は何の苦もなくあなたという毒蛇の影響から逃れ出――もとの人間らしいつまらないちっぽけな、だが自分のささやかな世界に満足していたヴァレリウスに戻ることができるのでしょうに。――あなたは私の忠誠を信頼して下さっていてかまいません。私はいつか必ずあなたを――必ずあなたをこの手でなきものにしてみせる」 「いまの私の楽しみはたったひとつ、『いまに必ず地上の悪魔の息の根をこの手でとめてやる』ということだけですよ。クリスタル公アルド・ナリス」 「いまに必ずこの罠から脱出してみせます」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第二話「毒蛇」より |
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(ほんとにこまごまと悪い人だな、あなたという人は) (下っぱとしてじっさいにあちこちを走り回っているほうがはるかに性にあっているな) |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第二話「毒蛇」より |
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「私が愛しているのはそのあなたのおっしゃる少年ではないのです。それはご存じのはずです。私が愛し、それゆえにその運命を案じおそれているのはあなたなのです」 「私にだってどうすることもできないのです。リギア」 「魔道でこの気持ちを変えれるものならばこんなに苦しんだりはしないでしょう」 「では――ではいっそいま殺して下さい。その手で。あなたのその短剣で」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第三話「ヴァレリウスの苦悩」より |
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「理知と知性がですって」 「謀略と陰謀術数が、のお間違いではないのですか」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第四話「闇と闇の密約」より |
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「御自分がまったく動けない状態だということを多少軽視なさりすぎてはいませんか。私は――あなたに手をかけることこそできなかったが、それ以外のことなら何でもできるんですよ」 |
| 本伝第五十一巻「ドールの時代」第四話「闇と闇の密約」より |
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「ここは私の戻るところではありません」 |
| 本伝第五十二巻「異形の明日」第四話「魔道師宰相より |
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「すべてを知るなどということは、人間には出来ません! 冒涜です!」 |
| 本伝第五十二巻「異形の明日」第四話「魔道師宰相より |
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「邪悪な気配――」 「何かが動いている……東方から、こちらにむかって……《気》が動く……流れを感じます。確かに私は下っぱ魔道師ですが、その私でも感じるような――巨大な《気》を」 |
| 本伝第五十二巻「異形の明日」第四話「魔道師宰相より |
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「もしあのかたが私の暗殺者としてきて下さるのなら、私はためらわずあのかたの刃に身をなげますとも」 「そうしてあなたの計画をだしぬき、少なくともあなたの傀儡として宮廷をうごめきまわるでく人形を黄泉に放り捨ててやったというだけでも、いまの私には最大の勝利の快感が味わえるでしょうからね。もしリギアさまが私を暗殺して下さるのなら、それは私にとっては最大の喜びです」 |
| 本伝第五十二巻「異形の明日」第四話「魔道師宰相より |
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「ええ。私は逃げません。――私は逃げません、決して」 「私は逃げません」 「私には――私にはどこにも、逃げるところがありません……」 「おそばにいますよ。――クリスタル公、アルド・ナリスさま。あなたが、いのちあるかぎり」 「私は、あなたのその、闇帝国をこの地上に罪深くもうちたて――そしてこの世界の生成の秘密と暗黒の力のすべてを手中にしようという、深奥の深奥のたくらみをついにきょうようやく知ることができたんです。――私は、あなたがもし本当にそうされるのだとしたら――そのたくらみをみきわめ、うちやぶり――阻止する、そのために、あなたのおそばにいますよ――これからもずっと」 「――こう申上げておくのは、もうそのようなことはとっくに先刻ご承知でしょうけれども、私はあなたのおそばにいて――そしておそらくあなたにとってはいつか最大の敵になりますよ、とおことわりしておくためですよ」 |
| 本伝第五十二巻「異形の明日」第四話「魔道師宰相より |
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「二人の醜い小男が中原に毒を垂れ流している――すべての悪と災厄の二人の元凶、そういわれるようになる気がしてなりません。あなたが彼のことを醜いとか、小男とかいわれるたびに、私は自分のことを云われているような気がして胸がえぐられる気持がします」 |
| 本伝第五十五巻「ゴーラの一番長い日」第一話「中原の嵐」 |
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「いつの世でも、どのようなときでも、ものごとに変化を引き起こすのは賢者ではなくて愚者ではありませんか。そしてかれらは時として賢者、見者にはなしえない大きな達成と変化を――それがよきにつけあしきにつけ世の中にもたらす役割をはたすのです」 |
| 本伝第五十五巻「ゴーラの一番長い日」第一話「中原の嵐」 |
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「またそういうことをいわれる……」 「そんなふうに観念的なことばかり云っていらして――現実の死が叙事詩みたいにロマンティックに訪れるとは限りませんよ。キタイに誘拐され、古代機械の秘密をすべて白状するようにもっとひどい拷問にかけられて、さいごはおそろしい苦悶にみちた死ということだっていやというほどありうるんです。……きれいごとではありませんよ、死は」 |
| 本伝第五十五巻「ゴーラの一番長い日」第一話「中原の嵐」 |
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「いい加減ではないよ。私が誰かに興味を持ったとしたらそれはいけないことなの?」 「それがパロのゆくえにかかわり、国際情勢とひいては世界の運命にさえかかわるようなことだったら、いけないどころか、とんでもないことです」 「力を持っているものにはその力を気紛れに使う権利もまたあると思うんだけど」 「その気紛れのためにもうすでにアムブラを滅ぼされ、人一人の一生を破壊され、何人もの人間を闇に葬られた」 「力のないものは力のあるものの気紛れのためにいつもそうして苦しみ、ほろび、踏みにじられていったって当然だ、そうおっしゃるのですか」 「そうだよ」 |
| 本伝第五十五巻「ゴーラの一番長い日」第一話「中原の嵐」 |
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「いまさら、どうして、などとおききになるのですか」 「私があなたの傀儡だからです。――あなたの奴隷で、あなたの操るとおりに動くあなたの人形だからですよ。違うのですか」 |
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| 「それに、そんなに私のことを悪魔だといっても、やっぱり君は私のいうことをきくんだよ。――私を愛しているんだろう、ヴァレリウス」 「――仰言る通りです」 「私の傀儡として働くためにこのマルガへきたんだろう?」 「その通りです、ナリスさま」 |
| 本伝第五十五巻「ゴーラの一番長い日」第一話「中原の嵐」 |
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